第9回表面技術会議

日程 2014年1月30日(木) 10:40~13:00/14:00~16:20
会場 東京ビッグサイト 東4ホール会場内ステージ A(定員100名)
参加費 テーマ1:3,000円(税込)/ テーマ2:3,000円(税込)

テーマ1:最先端コーティング技術による新たな表面処理

10:40-11:15 招待講演1 「ナノカーボン・ナノシリコンの摩擦・剥離・せん断シミュレーション」 成蹊大学理工学部 教授 佐々木 成朗
講演内容

摩擦の軽減は、機械部品の損傷と、機械の故障の軽減をもたらし、省エネルギー問題に大きく貢献する。我々は、最近注目されているグラフェンなどのナノカーボンと、原子間力顕微鏡やMEMS素子の探針素材のナノシリコンが示す微視的スケール摩擦の数値的、実験的研究を進めている。本講演では先ず最初にナノカーボン、すなわちグラフェン/フラーレン界面の超潤滑およびグラフェンの剥離・接着を調べた結果を紹介する。検出される摩擦のシグナルに結晶格子間隔と結晶方位に由来する異方性の情報が現れることを示す。次に真実接触部のナノシリコンが超高圧条件下でアモルファス化して示す延性が、摩擦を下げる役割を果たしている事を紹介する。

略歴 1997年 東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。2001年 JSTさきがけ専任研究者、2002年 成蹊大学工学部専任講師などを経て、2006年より同理工学部教授。文部科学省若手科学者賞(2005)、日本表面科学会論文賞(2006)、トライボロジー学会論文賞(2007)など。
11:15-11:50招待講演2 「先進耐熱コーティングシステムのリスクベース最適設計」 首都大学東京大学院 理工学研究科 機械工学専攻 教授 吉葉 正行
講演内容

環境-エネルギー問題を解決するうえで、各種のエンジンや環境-エネルギープラントの高温高効率化技術が耐久性や信頼性を決定するキーテクノロジーとなっており、これを支える要素技術の中でも耐熱コーティングに課せられた要求特性は近年益々厳しくなってきている。
本講では、ジェットエンジンやガスタービンなどの高温部材に使用される先進耐熱コーティングの損傷解析に基づいて、将来の高性能・新機能コーティングシステム開発に向けた設計指針について提案する。

略歴 東京都出身.
東京都立大学大学院工学研究科機械工学専攻修了.
東京都立大学工学部助手,助教授,大学院教授を経て,2005年から首都大学東京教授.現在に至る.
ミュンヘン工科大学客員研究教授(1996).
通産省-経産省,厚生省-環境省,東京都,横浜市,福岡県等の国や自治体における多数の環境-エネルギー関連のプロジェクト研究や標準化・評価検討委員会の委員長,委員などを歴任.
学協会受賞多数.
11:50-12:25招待講演3 「紫外線照射によるナノ厚さ潤滑膜の微小パターン形成」 名古屋大学 名誉教授 名古屋産業科学研究所 研究部 上席研究員 三矢 保永
講演内容

マイクロマシン、ナノインプリンティング、ヘッド媒体インタフェースなどのナノテク分野では、ナノスケールの運動を精確・安定に実現することが重要な課題になっている。このためには、運動する界面にナノ厚さの潤滑膜を介在させる方法が効果的である。このようなナノ厚さ潤滑膜には、一般の潤滑問題とは異なり、潤滑剤を表面に保持する機能、表面流動により潤滑剤を補給させる機能という互いに相反する機能が必要とされる。これらの機能を両立するために、紫外線照射によりナノ潤滑膜に微小パターンを形成して、潤滑膜に所望の機能性能を付与する方法について、パターンの形成方法、およびパターンの表面特性・摩擦特性について解説する。

略歴 1968 名古屋大学大学院工学研究科修士課程機械工学専攻 修了
    同 日本電信電話公社武蔵野研究所 入社
1983 同 磁気記録研究室 室長
1987 名古屋大学 助教授(教養部)
1990 同 教授(電子機械工学科)
1994 同大学院 教授(マイクロシステム工学専攻)
2007 同定年退職,名古屋産業科学研究所 上席研究員
12:25-13:00招待講演4 「大電力スパッタリングによる超高速真性カーボン膜製造技術」 ナノテック株式会社 R&Pセクター セクター長補佐 平塚 傑工
講演内容

従来のパルススパッタリング技術の特徴として、優れた密着性、均一な成膜、平滑な表面と高密度な内部構造等があげられるが、成膜速度が低いことが大きな欠点であった。本講演では、新たに大電力パルススパッタリング技術により、成膜速度が急激に増加することを見出した。その結果、従来技術の50~100倍の超高速成膜である660 nm/minの水素フリーの真性カーボン膜(ICF)成膜を可能にした。さらに本技術を利用したフィルムまで装着可能なRoll to Roll式水素フリーDLC成膜装置も開発した。本装置により金属フィルムをはじめプラスチックに対しても高機能化処理を施すことができる。

略歴 1999年3月  東京理科大学大学理学部第1部応用物理学科卒業
2000年4月  ナノテック株式会社 技術開発部に所属 
2006年5月  ISO/TC206 WG38エキスパートに登録
2008年4月  ナノテック㈱ 表面分析センター 試験所長
現在に至る
2008年4月  東京理科大学大学基礎工学研究科博士後期課程入学
現在に至る
2013年4月  ナノテック㈱ R&Pセクター セクター長補佐
現在に至る

テーマ2:最先端密着 / 接着技術による新たな表面処理

14:00-14:35招待講演1 「マイクロデバイスにおける薄膜界面の密着強度と結合エネルギーの破壊力学的評価」 名古屋工業大学 大学院工学研究科 機能工学専攻 教授 神谷 庄司
講演内容

異材界面の強度は機械工学における古くて新しい課題の一つであり、界面の結合を分離するために必要なエネルギーと、その過程で双方の材料の変形に消費されるエネルギーとが重畳して破壊の抵抗となるため、その評価は極めて複雑である。さらに、近年のマイクロ・ナノテクノロジーにおいては構造寸法が結晶粒等の寸法に肉迫しており、材料組織に依存した界面の局所的強度変化が無視できない存在となっている。個別の事例は多岐にわたるが、本講演では問題を理解し改善に向けた検討を行うための基本的な考え方として、デバイスを構成する薄膜の界面強度に対してミクロスケールの解析的観点から試みられた、最近のいくつかの評価例を紹介する。

略歴 昭和63年東北大学助手、平成元年工学博士(東北大学)、平成3年東北大学講師、平成10年東北大学助教授、平成14年~平成15年 フライブルク大学(ドイツ)マイクロシステム工学科客員教授、平成16年~名古屋工業大学教授、平成21年~科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(CREST )研究代表
14:35-15:10招待講演2 「常温接合技術とその展開」 東京大学大学院工学系研究科 教授 須賀 唯知
講演内容

表面活性化常温接合は、イオン衝撃により固体表面を活性化し、常温で接合する手法である。これまで金属、半導体などの接合が行われ、TSV積層におけるミクロンスケールの電極の一括接合やMEMSパッケージングのためのウエハ接合、高機能クラッド材などにおいて実用化が実現している。近年、ガラスや高分子フィルムについても、界面にSiや金属の無機接着層を介在させることでバリヤ性の高い接合が可能であることが分かってきた。この手法による有機ELディスプレイや照明等の封止技術が検討されている。また、シリコンフォトニクス応用や接合タイプ高効率太陽電池への期待も大きい。本講演では、この常温接合技術の現状を総括・展望する。

略歴 79年東京大学大学院修士修了。マックスプランク金属研究所研究員を経て、'93年より東京大学教授。日本学術会議連携会員。IEEE CPMT Society 支部長。一般社団法人エレクトロニクス実装学会会長。
15:10-15:45招待講演3 「極低加速FE-SEMを用いた真の表面形態観察と多角的な分析手法」 株式会社東陽テクニカ 分析システム営業部 橋本 拓
講演内容

試料界面の評価を行う1つの手法として、電子顕微鏡を用いて材料の表面を観察することがあげられるが
高電圧で加速した電子線を用いると試料の奥からの情報が支配的になり最表層の構造を得ることが難しくなる。
また別の手法として接合や剥離といった試料の内部構造の評価には非常に目がむけられる。
今回は低加速走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて試料最表面の構造を観察する技術及びX線マイクロCTを用いた
内部構造観察技術をいくつかのアプリケーション事例と共に紹介します。

略歴 2002年入社。電池評価システムの設計及び分析機器の技術担当を経て、現在は電子顕微鏡の材料関連アプリケーション担当。
15:45-16:20招待講演4 「CFRP構造用接着剤のポリマー構造制御」 株式会社イーテック 技術開発部 第4グループリーダー 清水 学
講演内容

昨今、輸送関連機器の省エネルギー化やCO2排出削減といった環境負荷の低減が重大な課題であり、その対策として、車体軽量化が注目されている。
軽量化には、FRP等の樹脂や軽金属・高強度鋼板等、新しい構造部材の適材適所な活用が重要である。近年、航空機や自動車部品特に、ルーフ等の外板接合において、軽量・高強度材料であるCFRP 部材が幅広く採用されはじめている。
接着剤による自動車外板部材の接合には、接着剤自体の耐疲労特性や耐衝撃性、樹脂/金属間接合時の熱膨張を緩和する特性が必須であり、接着剤のポリマー構造の制御が重要となる。
そこで今回、CFRP樹脂の接合に適用可能な接着剤について述べる。

略歴 1998年にJSRグループ企業である(株)イーテックに入社。
同年より、水系粘着剤の製品設計に従事。
2001年より、非水系粘着剤・接着剤の製品設計に従事。
現在は、構造接着剤及び光学用途向け粘着剤・接着剤の新規事業の技術開発推進中。

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