第12回表面技術会議

日程 2017年2月15日(水)10:40~13:00/14:00~16:20
会場 東京ビッグサイト 東4ホール会場内ASTEC/SURTECHセミナー会場(定員100名)
参加費 3,000円(税込)/ 1テーマ

ご聴講ありがとうございました。

テーマ1:医療、生体、バイオの表面技術

10:40-11:15 招待講演1 「細胞シート再生医療の創出; 基礎研究から臨床応用研究まで」 東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 名誉教授・特任教授 岡野 光夫氏
講演内容

細胞・組織を利用した再生医療の実現が世界的に熱望される中、我々の温度応答性インテリジェント表面の開発で、構造と機能を保持した移植可能な細胞シートが実現した。これにより、阪大西田教授との共同で、自己の口腔粘膜細胞シートで角膜上皮の再生、阪大澤教授と筋芽細胞シートによる重症心不全の再生、東海大佐藤教授と軟骨細胞シートによる膝関節の再生、東女医大山本教授と食道上皮がんの内視鏡的切除後の狭窄回避、同石川教授、岩田准教授による歯根膜細胞シートによる歯周病の再生、慈恵医大小島教授と真珠腫摘出後の鼻粘膜細胞シートによる中耳表面壁再生による鼓膜の癒着の回避などを世界に先駆けて成功させてきた。

略歴 1979年 早稲田大学理工学部大学院を修了(工学博士)。1994年より東京女子医科大学教授・ユタ大学併任教授。2001年より2014年3月まで東京女子医科大学 先端生命医科学研究所所長、同学副学長を経て、2014年4月より名誉教授・特任教授。
11:15-11:50招待講演2 「医療分野におけるDLCコーティングの先端技術」 岡山理科大学 技術科学研究所 先端材料工学部門 教授 中谷 達行氏
講演内容

ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜は、平滑で不活性な表面であるため、近年では生体物質との相互作用を嫌う医療用材料の表面処理方法の一つとして注目されている。DLC膜は主要組成分が主に炭素と水素で構成されるため生体組織から異物として認識されにくく、血液適合性や組織適合性が高い生体材料といえる。自動車部品へのハードコーティング技術の水平展開により、厚生労働省の厳しい審査基準をクリアした純国産の冠動脈DLCステントをはじめとして、人工血管やインプラント等、先端医療デバイスの実用化について、バイオ医工学融合領域における最新のDLCコーティング技術を紹介する。

略歴 1987年東京理科大学理学部卒、同年マツダ株式会社入社、2004年トーヨーエイテック株式会社転籍、2014年より岡山理科大学教授、現在に至る。この間、2008年長崎大学大学院博士課程修了。博士(工学)。 専門はプラズマ薄膜材料。
11:50-12:25 招待講演3 「吸着制御のための分離膜表面設計」 東レ株式会社 先端材料研究所 新エネルギー材料研究室
室長・リサーチフェロー 菅谷 博之氏
講演内容

高分子膜はその設計の自由度を活かし、物質の分離や吸着を制御する材料として様々な用途に用いられている。高分子膜に対する物質の透過・吸着現象は様々な要因によって決定されるが、いくつかの材料では、吸着水の特性が、高分子膜の機能発現に重要な役割を担っている。例えば、医療材料においても、人体の65 %は水で構成されていることから、高い生体適合性を得るためには、膜表面の親水・疎水性の制御が重要であると考えられる。この課題に対して、我々は分子動力学(MD)計算なども活用し、研究開発を進めてきた。本講演ではMD計算の解析事例を紹介したのちに、膜表面の吸着水特性に着目した人工腎臓開発の事例を紹介する。

略歴 1987年3月 大阪大学大学院基礎工学研究科 化学工学系専攻 修士課程修了。同年4月 東レ株式会社入社、現在は 東レ株式会社 先端材料研究所 新エネルギー材料研究室室長および分離材料設計全般に関する東レリサーチフェロー。
12:25-13:00招待講演4 「最先端プラズマによる医療、生体、バイオの表面技術」 名古屋大学 未来社会創造機構 教授 堀 勝氏
講演内容

最近、低温大気圧プラズマが開発され、プラズマの医療や農業など新たなバイオ応用分野が開拓されている。特に、常温常圧のプラズマを生体の表面に照射することにより、止血、がん治療、遺伝子導入などの次世代医療への革新が大きな注目を集めている。また、低温大気圧プラズマを照射した培養液が、種々のがんの選択死滅や老人黄斑変性の治療効果があることが発見され、大気圧プラズマと培養液表面との相互作用の機構解明が極めて重要になっている。講演では、最先端低温大気圧プラズマを用いた生体、バイオ表面処理技術や液体表面活性化処理などの最先端技術を紹介するとともに、未来医療に向けたイノベーションについて展望する。

略歴 1986年 名古屋大学大学院工学研究科博士課程 修了 
1986年(株)東芝 総合研究所超LSI研究所 
1992年 名古屋大学 助手、1994年 講師、1996年 助教授
2004年 名古屋大学 教授
2013年 名古屋大学プラズマ医療科学国際イノベーションセンター長

テーマ2:分析技術から新しい産業が見えてくる!

14:00-14:35招待講演1 「陽電子回折法:表面先端技術を支える最表面構造解析の決定版」 高エネルギー加速器研究機構(KEK)
物質構造科学研究所 特別教授 兵頭 俊夫氏
講演内容

物質の特性や機能は、原子の種類やその配置で決まる。したがって、物質・材料の構造(原子配置)解析は、特性・機能の研究の基盤である。三次元物質では、放射光(X線)が標準的な構造解析手法となっている。しかし、二次元的な表面およびその直下の原子配置を決める標準的な手法は、これまでなかった。全反射高速陽電子回折(TRHEPD)は、反射高速電子回折(RHEED)の陽電子(電子の反粒子)版であるが、RHEEDをはるかにしのぐ表面感度をもつ。最近、半導体表面上の原子ナノワイヤ他の吸着原子、グラフェン、シリセン、ゲルマネン、触媒表面などの構造を次々に決定しており、表面構造決定の標準的な手法として期待されている。

略歴 1971年東京大学大学院理学系物理学専攻博士課程退学、東京大学教養学部助手。1992年同教授。2010 KEK特別教授。理学博士。日本陽電子科学会第1、2期会長。日本物理学会第70期会長。
14:35-15:10招待講演2 「半導体フォトカソードが実現する電子ビーム源の技術革新と事業化」 名古屋大学 高等研究院 特任講師 西谷 智博氏
講演内容

電子ビーム源は、微細領域における観測から加工の基盤技術となっており、電子顕微鏡や電子線描画装置から金属3Dプリンタなど多様な産業技術の実現に貢献している。熱陰極とは原理から異なるフィールドエミッタの登場以来40年が経った今日、既存技術は多様な要求に対して原理上の性能限界を迎えつつある。一方で、光電効果を利用した半導体フォトカソードは、四半世紀に渡り宇宙創世の謎に迫る高エネルギー加速器用のスピン偏極電子ビーム源として、基礎科学分野で重要な役割を果たしてきた。機能性表面の耐久性という技術隘路を克服した半導体フォトカソードは、既存を超える高度かつ多彩な利点を発揮し、産業の基盤技術に革新をもたらす。

略歴 2016年~ 現在 名古屋大学 / 高等研究院 / 若手新分野創成研究ユニット /ユニットリーダー 兼 特任講師
Photo electron Soul Inc. / 取締役 兼 Chief Technology Officer
2011年~2016年 名古屋大学 / シンクロトロン光研究センター / 特任講師
2009年~2011年 独立行政法人理化学研究所 / 協力研究員
2007年~2009年 独立行政法人理化学研究所 / ビームアプリケーションチーム / 基礎科学特別研究員
2006年~2007年 独立行政法人日本原子力研究開発機構 / 量子ビーム応用研究部門 / 博士特別研究員
2004年~2006年 日本原子力研究所 / 関西研究所 / 光量子科学研究センター / 博士特別研究員
15:10-15:45招待講演3 「SEMを用いた表面直下サブナノ結晶情報分析法が拓く次世代パワー半導体生産技術革新」 関西学院大学 理工学部先進エネルギーナノ工学科 教授 金子 忠昭氏
講演内容

SiCやGaNなどの化合物半導体を用いた次世代パワーデバイスの普及には、製造プロセスの歩留まり改善による低コスト化が不可欠である。デバイス特性に直結するウェハ表面やエピ層表面の品質を保証するには原子レベルの評価法が求められるが、従来の分析技術では、六方晶系の単結晶自体がもつ積層周期の違いが反映された表面情報を簡便に得ることはできなかった。本講演では、走査電子顕微鏡(SEM)を用いた新しい結晶表面の分析法として、試料内部への電子の侵入長が極めて浅い1keV以下の低エネルギー領域の特徴を活かし、表面直下わずか1nm以内の深さに存在する1分子層単位の積層配向の違いをSEMコントラストにより定量的に可視化する方法を紹介する。

略歴 1986年、国際基督教大学卒業。1991年大阪大学大学院学位取得(工学博士)。新技術事業団・日英国際共同研究研究員として英国インペリアル・カレッジ・ロンドンに在籍後、独マックスプランク固体物理研究所研究員を経て、1997年本学物理学科に助教授として着任、2003年同教授。2015年から、本学科へ移籍。
15:45-16:20招待講演4 「ナノ切削による表面近傍のデプスプロファイリング」 東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻 准教授 斎藤 文修氏
(平成28年3月退職)
講演内容

表面機能性材料や傾斜材料の開発において、深さ~1μmまでの材料の機械的強度は機能と耐久性を評価するうえで重要である。ナノ切削評価装置SAICASを用いて切削抗力を測定して機械的強度を評価することができる。切削深さの関数として求まる機械的強度の変化は、表面近傍のdepth profilingとなる。イオンを照射したポリ乳酸試料の照射量に依存した変化の解析結果を報告する。試料中のイオンの注入深さで、機械的強度は大きく減少した。イオン注入深さの表面側では、低照射量では機械的強度が等方的に増加した。しかし、照射量が増加すると機械的強度は減少するにもかかわらず、垂直方向の機械的強度が増加し異方性が生じた。

略歴 (1)東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了 1999年 博士(学術)
(2) 東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻 准教授 2009年就任―2016年退職
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